趣味ハンドメイダーから本物の事業家になるためには

Contents
序章~この記事を書こうと思ったきっかけ~
ここのところ、コンサルも続いていたので気づいたことのシェアも兼ねて、書いてみたいと思うことがあったので早朝にPCをカタカタならしています。
ハッとする、クライアントの旦那さまからのご意見
先日クライアント様の旦那様がこうおっしゃったそうです。
「ハンドメイドなどで稼げるはずがないでしょ~」「そんなに仕入してどうすんの?」
「そもそも(ハンドメイド作家の私が)どれくらい稼いでるか聞いてこい~」と(汗)
ううう~分かるような。確かに無駄な仕入れは家族を不安にさせます。経験済みっ(笑)
突然 奥様がハンドメイドに凝りだして、「先生が~先生が~」といっていたら、旦那様は「そいつ何者やねん!」となりますね。あとあと、奥様が夢中になってて自分のほうを見てくれなくなったさみしさ?もあるよね^^旦那様「よしよし」です♡笑
奥様も旦那様も「家族が幸せであること」が目的なんですよ。どうぞ、ケンカしないでね。普通、月収や年収を突然聞いたりすることってないと思うのですが、この記事の中でお伝えしていきます。
※筆者は日本ギフトアレンジメント協会代表理事・兼クリエーターのためのオウンブランド立ち上げプロデューサー/コンサルタントを名乗っております。婚前はブランド立ち上げ、最大8名のスタッフがいました。
どんな方へ読んでほしいか
それから最初にお伝えしておきますね。
「趣味ハンドメイダーから本物の事業家になるためには」の題目ですが、趣味ハンドメイダーが悪いというわけではありません。
その方の生き方の中で幸せに感じることができれば私が関与できる範疇ではありませんし、自身のクリエーションにおいてどのような付き合い方でもいいと思っています。
この記事は、今置かれている環境を逸脱したい・飛躍のヒントが欲しいという方のために書いています。個人法人どちらとも対象です。ハンドメイドに夢中になっている奥様をお持ちの旦那様へもおすすめです(笑)ご納得いただけたらぜひ奥様へシェアしてくださいね。
ハンドメイドが世間で流行りだしたのはいつだったか
2005年くらいの市場はアマチュアバンドがメジャーへ行きたいという感覚
著者がもともとアクセサリー作家として独立したのは、2005年(26歳の時)だったのですが
そのころは、モノづくりをやってそれを販売して生計を立てる・立てたいという人は今よりも少なかったと思います。
美術系大学・デザイン学校の学生出身の、ちょっととがったクリエーター気質の人間が自己表現もかねてやっている=支持されれば食っていける
みたいなちょっとアマチュアバンドに精通する感じもありました。M-1などを見るたびに我々はお笑い芸人にもちょっと似てるかもって思ってました。その中で勘のいい人間はいまでも事業を大きくして、それを安定した収入にしたりもっととんがったことやってます。
その当時も、小さなメゾン向けにECサイトのようなものはありました。ですがクリーマミンネのようにCtoC(個人間の取引)に特化したという物はなかったと思います。ヤフオクなどを使って個人的に販売されている人はいたと思いますが。
2009年くらいからECサイトの台頭
ハンドメイド業界が盛り上がってきたのは2009年にクリーマが設立されてくらいかなと個人的には思っています。友人がそのサイトを使って自作の商品をネットで販売しているということで画期的だなぁと思ったのを覚えています。今では当たり前になってますよね。
2012年にはミンネが設立され、いまでは市場としてはトップだと言われています。minne(ミンネ)の拡大による認知の拡散がこのハンドメイドブームの火付け役だったと思っています。
minneの設立者のインタビュー記事 別サイト
https://www.cinra.net/interview/20171130-minne
ハンドメイドブームにあやかれること
ハンドメイドブームが来てよかったことって確かにあります。
資材の仕入れのしやすさ
一つは資材・材料などが気軽に手に入れられること。市場拡大されるとそこにあやかっていろいろな企業が手を伸ばしてきます。100円ショップなどでも専用のコーナーなどが設けられています。
過去には資材を仕入れるなら浅草橋へ出向いたり、事業者登録をして卸取引をしていたりしました。卸値で購入するためには審査など必要だったんです。ハンドメイド起業がハードルが高かったのがお分かりいただけるでしょうか?いまや卸業者も個人間のやり取り(掛け率は違えど)ができるようになっていますが、それもネットなどで気軽にできますしね。これが当たり前にできる時代になって本当に便利になったと思いますし、卸業者のほうも柔軟性をもって個人とのお取引に取り組んでシステム化したところは今後も時代の流れに乗れるであろうと思っています。
古いハンドメイドイメージの払拭
CtoC(個人間取引)のハンドメイドビジネスの特徴として、instagram(インスタグラム)などのSNSをうまく使っているというのがあります。SNSを使って小物をおしゃれに魅せることが一つ売れる戦略であったと思います。ハンドメイドのイメージが「おばあちゃんやおかあさんの手のぬくもり(ちょいださ)」から「おしゃれで洗練されているもの」と変わってきたことこれも大きいのではないでしょうか。
※ちょいださも好きです♡
誰でも始めることができるようになった
ハンドメイドで販売するというノウハウも市場にたくさん出回っています。マルシェやコミュニティもたくさんあります。活躍の場がそれほどたくさんできたということです。割と躊躇ぜずにだれでも始めることができるというのはひとついいことだと思います。
淘汰が進んでいるハンドメイド業界
ところが2016年くらいからハンドメイド作家を突然辞めますという宣言(?)を見かけるようになったり、 鞍替えする人も多くなってきました。最近においては売れている人と売れていない人の差がものすごく激しい印象を受けます。
ブームの先駆けの時にハンドメイド作家のTV取材なども行われていましたね。その時に目にしたのはめちゃくちゃ高い単価で売れていくハンドメイド作品たちでした。
ここで成功した人というのはアーティストとしてのブランディングがうまくいって、扱っている商品そのものが一般市場を見ても単価を上げても差し支えのないもの(陶器・時計・ジュエリー・革製品など)であったと思います。そういった人たちは、(ビジネスセンスがあれば)うまく
知名度を使って書籍を出したり不労所得といわれる方法にステップアップしていると思います。
ハンドメイドビジネスに夢があるといわれていた所以ですね。
ちなみにわたくしの作家時代の場合をお伝えします
これはキャンディブーケ作家として始めたとき(4~5年前)の厳しい現実を正直にお話しします。
一般的なハンドメイド作家さんにも多いと思うのですが平均商品単価が3000円だったとしてそれを一日一つ作るのが精いっぱいでした。(家事育児もあるため)例え毎日作ったとしても、90,000円の売り上げ。ここから1/3は材料費として必ずなくなります。もちろん経費はもっと掛かります。
60,000円以下。
あんなにブログ更新して、SNS投稿して、毎日作って手取り60,000円以下。
そもそもブログからのお申込みがあることもすごいってご経験者ならばお分かりになりますか?
相当の更新をこなさねばならず、もはやスマホにしがみついている状態です。家事は進まなくなって、干し終わった洗濯物が積んである状態。これは家族とケンカになっても仕方がありませんね。
「何のためにやってるんだろう」と辟易「もうやめよう」となる気持ちはめちゃくちゃよくわかります。
ちなみにキャンディブーケ作家だけでの過去最高は27万円/月の売り上げです。一般的に会社員などされている方は「ふ~ん」と思うかな、少ないって思いました?ですがフリーのハンドメイド作家さんはこの数字のすごさ(笑)お分かりいただけると思います。手取りはいくらだったかご想像にお任せします。そして、家の中もどんなカオスだったかもご想像にお任せします。
もうショート寸前でした。
いなくなっていくハンドメイド作家の特徴
辞めようと思うほどだったわたしのその時の特徴でもあります。それプラス、わたしがいろいろな作家さんを拝見してきて感じたことを書いてみます。
常にCtoC(個人間ビジネス)の状態
ハンドメイドビジネスを2009年以降に始めてみたという人に多いと思うのですが、ビジネスモデルがクリーマ・ミンネ・メルカリなどでのECサイトでの取引やマルシェで露店販売のインスタントショップなど個人対個人の形しか見てこなかったひとは、これしか方法を知らないですよね。
いつも個人様とのお取引、結構大変だと思います。なぜなら客単価を上げるのに限界があるからです。いまだにそうだというケースもあると思うのですが、これずっと続けていけますか?他に方法があると言ったらどうしますか?
常に新規顧客を追っている状態
当時、(今も)ブログやSNSを使って集客していることが多いと思います。わたしもキャンディブーケ作家で制作がメインだったときは、千葉県野田市のはずれに住んでいることもあってWEB集客しかない!と思い込んでいました。そしてその当時一生懸命になっていたブログ更新やSNS投稿は、新規顧客を獲得するのに有効な手段であったんです。
なのでいつまでもいつまでも新規のお客様で回している状態が続きました。
手持ちの切符が少ない
この場合は商品数でなく例えばここで「ワークショップ講師としての講座を商品と持っているのか」「キットなど手間のかからない商品を持っているのか」という商品のバリエーションのことを言います。ひとつの商品に集中するというのも大事なのですが、たくさん切符(手段)を持つことで広がっていく世界もあります。
適正価格をつけられていない状態
よくありがち、自己肯定感の低さがあらわになって材料費くらいしか回収できない金額になってしまう。これはやる意味なし。続きません。モニターだったら別ですよ。それでも「ご感想」というリソース(資産)を回収するわけです。違い分かりますか?
ではどうしたら本物の事業家になれるのか
お取引の形態を替える
上にあげた「いなくなっていくハンドメイド作家の特徴」の逆をやればいいわけですが
ここで個人間のお取引は大切ですし、やめる必要はありません。またECサイトをうまく使ったり個人のファンを増やすことはビジネスの継続においてすごく大切なことです。
わたしが特に言いたいのは、この先もっと広げていきたいとお考えなのであれば法人とのお取引を始めなさいということです。個人よりも客単価が上がるというのは想像つきますか?会社員のご経験がある方でしたら、営業の大切さに触れたことがあるかもしれません。法人というと身構えますが、カフェや雑貨店、結婚式場など、初めは小さな規模のところで構わないと思います。
個人でのお取引で実績を作って法人への営業をぜひお始めなさいということなんです。
培ってきたことを無駄にしない
それからあなたの培ってきたことをリソースにしてください。
自分独りで何もかもやろうとするから辟易します。スタッフを雇うのも一つです。ですがそれよりも簡単なのが過去のあなた(の作品)に手伝ってもらうのです。作った作品は必ず写真に収め資産としてあなたのビジネスの柱にしてください。お客様のお声も資産ですよ!WS(ワークショップ)のレジュメも資産です。ホームページへの記事もそうですよ。SEOに強いサイトを構築する意味はそこにあります。
ビジネスの基本!顧客様を大切にする
そしてなによりもリピーター様のフォローを大事にしてくださいということです。これ、昔からのビジネスの鉄則だと思います。やれブログだ、やれSNSだと躍起になってしまっている人は、いったん忘れてその時間を使って、いままでお世話になったお客様へサンキューレターを今すぐ書いてください。そして、ご自身の適性などをかんがみて、LINE@やメルマガといったフォローメディアの導入をお勧めします。
まとめ
もっともっと書きたいことありますが、この辺でまとめます。
ハンドメイドビジネスを誰でも始められるようになった一方で、やり方を知らず疲労して結果やめてしまう、あなたのその才能を眠らせてしまうことって罪です(笑)わたしがなぜ辟易しながらもやめなかったか。純粋に逆境になると俄然燃えるタイプというのもありますけど、抽象度を上げたからなんです。
始めは自分だけのために、そして家族のために働いていたわたしが、世の中のためにと活動の意義を広く見出したことでやめるわけにはいかなくなったからなんです(笑)辞めたくても辞めれないというネガティブな感じではないですよ。責任ややりがいをここで見出したのです。
そしてそれとともに収入も上がっていきました。もしご自身の活動においてもやもやを抱えている人が入れば「働くこととは自分にとってどんなことなんだろう」と振り返ってみるのもいいかもしれません。
忘れてはいけないのが愛をもってもの作りをする・活動するということです。そこに愛はあるのか?ということを私はいつも考えています。
おまけ
現在のわたくしの収入ですが…例えると
シングルマザーになっても子供2人を食べさせていけるくらいの収入はあります(笑)お察しください♡
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